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「腕相撲強そうやね。俺とせん？」
自分の力を誇示したかったのか、自分よりも強そうなものに挑戦したかったのか、そんなに仲がよかった訳でもなかった人間に挑戦状をたたき付けてしまった。
「なんや、お前？」
とても歓迎している感じではない。
純粋に腕相撲をしてみたかったなおやは、態度を変えた。
「腕相撲強そうだなと思って、よかったらお手合わせできないかなと思って。急に申し訳ないんやけど」
「お前強いとや。いいたい。一応相手しちゃる」
なんとか受けてもらえた。この腕相撲が忘れられない一つの対戦になることはこの時、考えてもいなかった。
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