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「もしも~し?起きてる~?」
ぼんやりとした意識の中、うっすらと目を開けるとさっきの男子が私の顔を覗き込んでいた
「誰?」
「は?」
目の前の男子は驚いた様に目を見開いた
「歯って名前?なんて珍妙な」
体を起こすと首が痛んだ
「いや;歯じゃなくて」
「じゃあHA?」
「佐藤先輩~;;」
よく分からない事を言っている男子をシカトして周りを見回す
どうやら私はどこかの教室に寝かされているみたいだ
「おいクズ!!」
「ぁあ゛?」
反射的に声の主を睨む
どこかで見た事があるような…
「何睨んでんだよ。お前には今日からうちの組織に入ってもらう」
状況が把握出来ないため首を傾げる
組織とは?
「痛っ;」
首の後ろがジンジン痛むため思わず目に涙が溜まった
「あんまり動かさない方が良いよ~?力は弱くしたけどちゃんと入れたから」
下駄箱で会ったのんびりした口調の男子が笑顔で言った
「入れたって何を?」
尋ねるとニッコリ笑って「手刀♪」と言った
こいつ…女子のか細い首になんて事を!!
若干引いていると、佐藤と呼ばれていた…佐藤と…佐藤?
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