入隊

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「佐藤和樹!!!」 勢いよく指を指すと佐藤先輩は「なんだよ」と顔を歪めた 「ねぇ。この子って天然?」 横から頬を指でプニプニされているがここは無視 「充;やっぱ響に説明させるから、連れてきてくんねぇ?」 佐藤先輩が指示を出すと、充とかいう人は俊敏に立ち上がった 「了解~」 そう言って部屋の奥に消えていった 「何見てんだよ」 初めて間近で見る佐藤先輩はファンがいるだけあって、整った顔をしていた というか…… 「先輩ってそんな性格だったんですね」 「悪いかよ」 軽く睨んでくる先輩 みんなが言っているような王子様みたいな優しい人…じゃなくね? 完璧サギじゃん 「お待たせ」 そう言って奥から出て来たのはメガネをかけた背の高い人物 いかにもデキる男オーラを纏っている 「自分で説明するとか言っといて結局俺に押し付けるのか」 メガネの奥の目をすっと細めて微笑む姿はとても絵になるが、不機嫌そうだ 「いや…よくよく考えたら説明下手くそだしよ。響が説明した方が早いだろ?」 よく分からない会話を床に座り込んだまま黙って聞く
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