97人が本棚に入れています
本棚に追加
「佐藤和樹!!!」
勢いよく指を指すと佐藤先輩は「なんだよ」と顔を歪めた
「ねぇ。この子って天然?」
横から頬を指でプニプニされているがここは無視
「充;やっぱ響に説明させるから、連れてきてくんねぇ?」
佐藤先輩が指示を出すと、充とかいう人は俊敏に立ち上がった
「了解~」
そう言って部屋の奥に消えていった
「何見てんだよ」
初めて間近で見る佐藤先輩はファンがいるだけあって、整った顔をしていた
というか……
「先輩ってそんな性格だったんですね」
「悪いかよ」
軽く睨んでくる先輩
みんなが言っているような王子様みたいな優しい人…じゃなくね?
完璧サギじゃん
「お待たせ」
そう言って奥から出て来たのはメガネをかけた背の高い人物
いかにもデキる男オーラを纏っている
「自分で説明するとか言っといて結局俺に押し付けるのか」
メガネの奥の目をすっと細めて微笑む姿はとても絵になるが、不機嫌そうだ
「いや…よくよく考えたら説明下手くそだしよ。響が説明した方が早いだろ?」
よく分からない会話を床に座り込んだまま黙って聞く
最初のコメントを投稿しよう!