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しばらくすると二人とも疲れ果て、息を切らしたところで静かになりました。
「お前さん、喧嘩をしたのなんか初めてなんだろう。」
うさぎは笑いながら言いました。先程とは違う、柔らかな笑い方です。
ラッパ吹きはそっぽを向いたまま、一度だけ頷きました。生まれて初めての喧嘩はラッパ吹きにとって、不思議と楽しいものだったのです。
さて、それからというもの、二人は一日のうちのほとんどを一緒に過ごすようになり、うさぎはラッパ吹きの言いたい事のほとんどを理解できるようになりました。
「おいおい、お前さんは寝る時もペトルーシカと一緒なのかい?」
“そうさ、二人で身を寄せ合って眠るんだ。”
「へぇ、仲良しなんだな。」
“…仕方ないよ、僕にはペトルーシカだけだから。”
「何言ってんだい、お前さんは人気者じゃねぇか。この村でお前さんを知らない奴はいねぇよ。」
“そうだね。”
「それに今じゃ、俺とお前さんだって相棒みたいなモンだろう?」
“ふふ、ありがとう。うさぎ。”
「ははっ、事実を言ったまでさ!」
こういった具合に公園では毎日笑い声が絶えませんでしたから、風変わりなうさぎとラッパ吹きの噂は、数日もすれば村人たち皆に広まっていきました。
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