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――今日は全国的に肌寒くなるでしょう
そう言っていたお天気お姉さんは笑顔だった。
「愛ちゃん、今日寒くなるって」
「大丈夫。ハンガーにブレザーかけてあるから。今日はそれ着て」
それを見た歳星 療と春夏秋冬 愛はそんな会話をしていた。
「大変じゃのう」
湯気が立ち上るコーヒーをすすりながら柚木 想一郎がそんなことを呟いていた。
居間にかけられているカレンダーは６月とあり、アジサイとカエルの絵が描かれている。そこに雨の線はなく、絵から飛び出したように窓の外は雨が降っている。
「……行ってきま―す」
身を隠すように傘を低くさして学校に向かった未使魔 大輔は、半袖のワイシャツだった。
「寒いなあ……」
ブレザー欲しいなあ。夏服は辛いなあ。クリーニング出さなきゃよかったなあ。
様々な愚痴を吐いたが、全て雨がかき消していく。
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