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ドアの向こうには、少女が立っていた。
百鬼 桜。白のワンピースに、塗れ羽色の髪。美しい髪。そして、美しい神。死神。世にも珍しい、死神。
「……いつからだ」
ドアの前にへたり込む。腰の力が一気に抜けた。立てなくなってしまった。緊張の糸が途切れてしまったのだろう。非常に疲れていた。
「いつからって、私がいつからここにいたかってこと?」
「違う」
疲れのせいか、いらいらしている。桜にはわかりきっていることのはずなのに。
「あの愛刀 夢追は、いつから療に取り憑いてる」
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