way of life―second―

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「あの、ほんとに良かったのですか?」 大輔が電話を切ると、後ろから声がかかった。柔らかく温かい声だった。 「なにが?」 「学校、よろしかったのですか?」 「大丈夫。1日ぐらい」 携帯をポケットに入れて、彼女のほうに向き直る。ふわふわな長髪はピンク、だがそれは納得してしまいそうなほど自然。体つきは華奢で、顔つきは幼い。身長は大輔と同じなのだが、それが不思議なくらいだった。 セーラー服のような作りのワンピースは髪より少し濃いピンク、そこにそれと同じ色したフリルがたくさんついている。 普段街中でもあまり見ることのない服装の彼女は、漫画の中からそのまま飛び出してきたようだった。 「それより。さっさと探したほうがいいかも。まだ幼いんでしょ? その、夏さんは」 「夏でいいです。私も春と呼んでください」 「呼び捨てで?」 はい、と春は言った。実際そうは見えないが、大輔の想像着かないほど年上のはずだ。 その彼女を呼び捨てにするのはどうかと思ったが、あまりに年が離れすぎるともう関係ないのかもしれない。 彼女が言う“幼い”も、きっと大輔が普段使う“幼い”と尺度が違うものなのだろう。 「じゃあ、春。もう一度内容を聞かせてくれ。俺はなんとなく理解できない内容だから」 「はい」 春は深呼吸して、一歩歩み寄ってきた。柔らかい土と、優しい春風の匂いがした。 「夏が迷子になってしまったのです。一緒に探してもらえませんか?」  
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