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「はぁっ……」
あたしは、橋の下に座りこんだ。
それから間もなく、修が来た。
来てくれた……!!
「言うんじゃなかったの?」
低い声。怒ってる……?
暗くて、修の表情は分かんなかった。
「……まぁいいや。俺から言う。」
修はそう呟くと、あたしの耳元で囁いた。
「クッキー……ちょうだい?」
っ……
バレてた。
あたしの嘘。
「毎年楽しみにしてんのにさ。だいたい、バレンタインに食べれる物って、お前のクッキーだけだし。はい、ちょうだい。」
修は、あたしの前に手を差し出す。
渡すものは、一つのクッキーと、言葉。
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