冴えない中学時代

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バレンタインのこの日… 私は手作りのチョコレートケーキを可愛くラッピングして、2つ用意していた… そして、一日渡すタイミングを考えて… そわそわ、していた… そして、同じクラスのシンゴくんに何人かが渡しているのを見て… 私も、渡さなきゃ… と、焦り… 「シンゴくん♪私からも…」と、渡すと… 「マジ~、これ手作り?ヤバくね~」と、周りにいた子達が騒ぎだした… 「ブー子が、シンゴに告った~」などと、一気に騒ぎになり… 現実に、突き落とされた… 私は、慌ててケーキを持ってその場を逃げ出した… そうだ… 私はイケてないデブのモテない… 地味な女子だったんだ… 泣いたりは、しなかった… ただ、恥ずかしかっただけ… よく考えたら… 別に好きとかじゃないから… ショックはなかった… このケーキ…どうしよう… そこに、たまたま通りかかった数学の先生に、ケーキを渡した… 「先生…余っちゃったのでどうぞ…」 その先生は… 女子に人気のない… キモいなんて、言われていた先生だった… その時の私は、何も考えていなかったんだ… とにかく…その、ケーキを見たくなくて… 処分したかったんだ… 後に、この行動も後悔した…
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