魔応部

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「うばぁ~~~…………」 「奇抜な溜息だなアイン。」 「うるせぇよ、ガイヤ。俺は眠いんだよ。」 この地方でしか見られない花びらを散らしている桜の木が両端に並んでいる街道を黒を基調とし、淵が緑色をしたブレザーを着た、赤い髪に赤い目をした俺ことアイン・シルベル。 その横を歩いている金髪碧眼で俺より若干背が高い俺の親友、ガイア・コファードが歩いていた。 今日はハルジオン学園の高等部の入学式を終えて、俺達は今、寮に向かっていた。 あー、それにしても眠かった。 学園長の話、長ぇよ。 コクンコクンと船を漕いでいたら、隣に座っていたガイアに肩を突かれたからな。 おいおいガイア。 お前周りを見てみろよ。 寝ている奴らしかいなかっただろ? それで寝ないお前ってどんだけ真面目なんだよ? いや、真面目は昔からだけろよ。 「それよりアイン、どうするんだ?」 「あ?何がだ?」 「部活動だろうが。」 「…………あぁ。」 ハルジオン学園では生徒達だけの暗黙の掟がある。 掟は数十個あるらしいが実際、定かではない。 俺やガイアも数個くらいしか知らないしな。 まぁ、その中に『高等部に入ったら5日以内に部活動に入部せよ。』と非常に人権を丸無視したような掟があるのだ。 曰く、その掟を無視した者はもはや暴動と化した先輩達による部活動勧誘の餌食になるとか。 さらに噂によると、とある先輩が五体全て千切れる位引っ張されたとか。 本人は『あれは部活動の勧誘ではない。地獄への勧誘だ。』と大変真面目な目をして話したようだ。
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