Project1 オペレーション-少女育成計画-

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マンションの階段を上がる足が、異様に重く感じた。 5階の最上階の部屋だが、エレベーターを使う気になれない。 部屋に辿り着くのが嫌だった。 階段を上り、部屋のドアの前に立って、骸はふうっとため息を吐いた。 体の全てが重く感じる。 吐き出した息さえも、ずっしりと足元に落ちていく。 恐る恐る扉を開けると、さらに重い気持ちになった。 「やっぱりですか……」 夢ではなかった。 紛れもない現実。 いつもは整然としているワンルームの部屋だったが、今日は異常に荒れていた。 本や雑誌が床に散らばり、中身をぶちまけたゴミ箱が転がっている。 部屋の中央。 そこにいるものが、骸を悩ます悪夢だった。 .
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