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「いっつ～～……」
骸は悶絶した。
少女の手首には腕輪のようなものが装着されており、それが顎を直撃したのだ。
さらに少女は、床に散らばる本を投げたりと、無言ながら暴れ続けている。
通常は大人しくしている少女だったが、トランクに入れようとした瞬間に、このように暴徒と化すのだ。
骸はしばらく茫然としたあと、すべてを諦めテレビをつけた。
5時のニュースをやっているが、なでしこJAPANの活躍が伝えられているだけだった。
やはり、あの出来事はニュースになってない。
昨日の、あの出来事。
振り向くと、いつのまにか少女が暴れるのをやめ、テレビを見ていた。
骸は少女がテレビに興味を向けているうちに、部屋と気持ちの整理を始めた。
少女をベッドの上に乗せると、部屋に散乱した本やガラスの破片を片付ける。
少女は、身じろぎもせずに、スイーツ特集の番組に視線を向けている。
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