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驚きの表情を浮かべている桜の前で青い髪の少年は、
「ああ、ゴメン。」
と一言。
相変わらずあっけにとられていた桜だったが、彼を見てふと気がついた。
「あなたも・・英雄学園のひと?」
よく見ると彼も英雄学園の制服を着ていたのだ。
紺色のブレザーに桜の履いているスカートと同じ柄で色違いのズボン。
間違いなく英雄学園の男子制服だ。
「そうだけど、君も?」
「うん!私、桃井 桜っていうの!よろしく!」
桜は握手を求め、てを差し出したが・・
「悪いけどそんな場合じゃねえだろ。」
「へ?」
桜は面食らった。
「遅刻するぞ。」
「あ!ホントだ!」
まったくといった顔で少年は言った。
「それにブレザーボタンひとつ違いだし。」
「え?あ!」
桜があたふたしているうちに彼は正門のほうへ歩いていった。
「あ!そうだ!あなた名前は?」
少年は少し足を止め、呟くように言った。
「・・・神風 龍。」
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