★Second stage

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そうして、そこに広がっている光景は、僕にとってはもはや見慣れたものだけれども、しかし今日見るのが初めてだという皆さんにとっては、いささか不可思議なものであっただろう。 僕が目の前にしたその教会には、入り口のところに不自然に---ここでいう不自然とは、無駄に数が多いとか配置がおかしいとか、そういうことではなく、何か物理的におかしいという意味で---扉が5つ付いていたのだ。 さらにその5つの中で真ん中にあたる扉の前には、木のイスに座って、1人の少女がいる。 今は扉の謎は置いておき、先にその少女について言わせてもらうとしよう。 少女は見た目10歳くらいで、イスに座りながら眠っていた。 金色の髪を腰の辺りまで伸ばしており、黒い髪飾りで一房だけくくっている。 上は肩を大きく露出した白い服を着て、下には黒のひらひらしたミニスカート、白黒のニーソックスをはいていた。 なんというか、コントラストな服装である。 僕はそんな眠っている少女の肩にさわり・・・いや、変な意味ではなく、純粋に起こすために、体を揺すった。 「おい、バク起きろ!いつも言ってることだが、お前は門番なんじゃなかったのか?寝ててどうするんだよ!」 バク・・・というのがこの少女の名前、ではない。 そんな夢を食べる動物と同じな、変な名前なんてあるわけがない。 しかし、だからといってそれがあだ名というわけでもないのだ。 これは---おかしな言い方になってしまうが---少女が名乗った偽名である。
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