★Third stage

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「思いの外、早く来たな。リオン。まだ約束していた時間の10分前だというのに。遅い早いにかかわらず、時間を守らないことは、あまり感心できんな。先方に失礼というものだぞ?まぁもっとも、俺はそんなことなど気にはしないが。大人として、尊大にお前の無礼を許してやる心意気だ。良かったな?喜んでもいいのだぞ?」 「・・・・・・」 この妙に偉そうで、恩着せがましい態度の男こそ、僕が今日この教会で会おうとしていた本当の人物、ミーシャだった。 性格は何度も言う通り非常にめんどくさく、こんな山奥の廃れた教会で暮らしていることからも、常軌を逸した変人性が見てとれる。 年齢は前述した通り、30代後半のおっさん。 教会で暮らしているので、一応服装は神父のものとなっており、首からは十字架の首飾りをぶら下げている。 髪は30代後半にしてはたくましく、きれいな銀髪がふさふさと生えているのだが、しかし、ぱっと見で全く手入れされていないということが丸分かりで、肩の辺りまでボサボサに伸びていた。 前髪にいたっては、左目が隠れるほど長い僕の髪や、女の子であるバクの髪よりも断然長く、鼻の辺りまで伸びきっており、おかげで目がまるで見えやしない。 余計なお世話なのだろうが、本当にそれで前見えてるのか? と、心配になってくるほどだ。
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