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・・・などと4年前、僕は何とも意味深にプロローグを締めたのだけれど、しかし別段この物語が動き出したからといって、今の僕が昔の僕が言う“それ”を理解しているとは、はなはな言いがたい。
ただ単に部屋の掃除をしていて、たまたまさっきのプロローグが書いてある日記帳を見つけ、あの頃は若かったなぁと、今でも十分に若いのだろうけれどそう思い、そしてそれこそ暇潰し程度に今の僕が続きを書き出しただけなのだ。
だから、この物語には特に意味などない。
日記帳に書いているのだし、そのまま少し変わった日記だと思ってもらってもいいほどだ。
まぁ、本当に日記ならば、こうして公衆の目前にさらすようなことなどはしないけれど。
一風変わって小説などにして、つまりは日記帳に書いてあったメモをまとめ、大勢の人たちに語るようなことなどはしないけれども。
それをしていると言うことは、要するに僕はこの物語を誰かに伝えたいのだ。
自分のことなのに曖昧めいた表現になってしまっているが、しかし僕とて小説を書くことなんて初めての経験なので、ご了承願いたい。
・・・さて、この小説がどういうものなのか説明し終わったところで、とりあえず第2に僕の自己紹介を始めたいと思う。
自己紹介---つまりは、自ら己を紹介すること。
平淡な僕についての紹介なので、大したものにはならないと思うけれど、それでもちゃんと聞いてはもらいたい。
なにせこの物語の半分は僕の、僕自身の物語なのだから。
半分とは言え、主人公の名前くらいは覚えておいてもらいたいのだ。
と、いうわけで・・・僕の名前はリオン。
スペルはそのまま普通に“Lion”
性別は男。
年齢は今年で18。
趣味は無趣味。
職業は・・・これが少し特殊で、ハンターをやっている。
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