環 境

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『男は、あとからパパになっていくものなんだから。』 実家のママは いつも私たちの応援団だった。 いつもサポート体制でいてくれていた。 私が愚痴ろうとも、 合わせて一緒に悪口なんか いわない人だ。 あ、思ったことははっきり言うタイプなの、共感されると「そうそうそう!!」とヒートアップするのだが。 「あまり人を悪く言わない」 それは尊敬するところだった。 私が悪いとこはないかと、 何かとビー君の肩をもつ母。 そこには、 男女や夫婦の考え方と 価値観の違いをうまく教えてくれた。 しかし、 やはりお義母さんについては 『全く理解できないゎ。。』 といっていた。 ビー君宅の夫婦関係というのは、 昔からの農家で、 亭主関白世代。 権力はお義父さんがいちばん強い。 次にはお義母さん。 お金の管理はお義父さんがしていて、 お義母さんは「従業員」登録してあるので『給料』というかたちで、生活費と共に口座に振り込まれるしくみ。 だからお金の出処が 二人が違うので、 義母は好きなように 自分の為に給料を つかっていた。 そういう夫婦間だったから 雇用主と従業員みたいな へんな空気もしていて、 それに慣れることはなかった。 どこかシビアで、 冷たい空気に感じたからだ。 実家も自営業で漁業をしていたけど、お金の管理はママがしていたし、そりゃ「従業員」という関係でもあったけど、夫婦仲が冷めてみえることはなかった。 ビー君の家庭は、 冷めた風がたまに吹くときがあった。 お金を出し合って助け合うというよりは、誰が出すか出さないかを、腹の探りあいをして、押し付けるような感覚だったかな。 なんだか、切ないでしょう?
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