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検診の度にお義母さんは、
『どぉ?女の子だったでしょう?』
ワクワクしていた。
『今日は子供服をみてきたの。やっぱり女の子の服は可愛いわぁ。』
いつも、いやらしく言った。
そのたびにキリリといたむ。
胸だか胃だか…
検診の日もきてしまい、
また微妙な心境で
診察台に乗る。
『…どうですか?どちらかわかりましたか?』
・・・恐る恐る聞いた。
このとき、
心臓は壊れそうなくらい鳴った。
『あら~はっきりオチンチンが見えましたよ~』
…オワッタ…
そう思った。
私は、
この結果をこの口で言わなければならないのか?
なんという罰なの・・・・?
もう先は見えている。
だが、
そうはいっても、内孫としては初孫になるんだ。
喜びが少しだけ、
薄らぐだけかもしれない。
そんな小さな、小さな希望であった。
おばぁちゃんが
喜ぶことも気に入らない
お義母さん。
おばあちゃんは
古い人だから男の子を期待した。
したがってそういった情景も
想像すると、胸が重くなる。
気合をいれないと、
また波乱がありそうだ。
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