6/16
前へ
/125ページ
次へ
振り向けば己より少し下の背丈を持つ男 「いっ‥‥いつの間に!?」 「結城くんの戦いに手を出したら、後で俺が怒られちゃうんだよ」 やれやれ、と神田の逃げ道を塞ぐように立ちはだかる 舌打ちをした神田が日本刀の刃を西園寺に向けた 日本刀の持ち主を冷たい目で睨み付ける 「何?」 低い声が響く 日本刀を持つ手が震えたが力強く持ち直す ギリギリと歩み寄り、日本刀を近付けていく 「俺とやり合う気?」 ふっと笑い 再び目つきを鋭く尖らせる 「後悔するよ」 日本刀が振り上がると同時に視界から西園寺の姿が消え、 腹部に痛みが走る 「うっ‥」 立て直す余裕も与えず、日本刀を持つ手を叩きあげ 後ろに回り、首元をとんっと叩いた この間、僅か数十秒。 「ばーか。相手が悪いんだよ」 「要、終わった?」 「うん。」 周りを見れば大の大人たちがごろごろと倒れている
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加