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「力を使わずなぜ戦った」
「だって、勝てるんだもん」
神田は日本刀、結城は素手
馬鹿にされたものだ
神田の中でさらに怒りが募っているだろう
「なら‥何故、最初に部下たちを浮かせた」
「ん~‥遊び?」
プチンと音がしたような気がする
神田の中でなにかが切れた
ふるふると怒りを表すように日本刀を振り落とした
結城は避ける事なく右腕に刃をうけた
つーっと血液が滴る
そして、ふっと笑う
その笑いが逆に恐怖を漂わせる
「満足?」
「っ‥‥‥‥」
「なんで僕達が素手なのか分かる?」
顔は笑っているが
目は決して笑ってはいない
「お前たちとは鍛え方が違う。それに‥」
ぱんっと神田の手から日本刀が弾かれた
「能力を使えば簡単にお前を殺せるから」
生温かった風が急に冷めたように感じた
弾かれた日本刀は遠くで床に突き刺さった
結城は神田との距離を縮めていく
「心配しないで?僕達は殺すのが目的じゃないから。でも、覚えておいて。僕達はいつだってお前らを殺せるってことを‥」
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