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相馬は報告書を片手にマスターに渡す それを見た西園寺が慌ててマスターの部屋を出て行った 「結城、今回は暴走しなかったんだ?」 「そんな毎回暴走してる言い方しないでよ~」 頬を風船のように膨らませる 笑って謝る相馬が結城の右腕にある怪我を見つけた その右腕に自分の手を当てる すると暖かく、柔らかい光が包み込んだ 治癒能力(ヒーリング) 右腕にあった傷は跡形もなく消えた 「ありがとう」 「珍しく怪我したんだね。手強かったの?」 ここにいる結城、相馬を含めた10人はほとんどの能力を扱える だが、それは"ほとんど"に過ぎない 全てを扱えるのは相馬と槇のみ 他の奴らは治癒能力、未来視(プレコグニション)、過去視(ポストコグニション)は使えない 「まっさか!わざとだよ。人を簡単に殺す神田組が血を見て引くとは思わなかったけど、あれだけぼこぼこにされれば少しは引くかな?って思ったの」
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