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「学生たちは、まだ学校だろう?稚暁には別の任務を任せてある。そこで李桜の出番だ」
つまり余りものという訳だが、あえて深くは突っ込まない
冷静な思考を持ちつつもワイワイとする山下にマスターは言葉の剣を刺す
「護とな。」
「え」
「‥‥‥‥俺?」
いつの間にか出ていこうとしていた七瀬の足が止まり、山下の動きも止まった
一瞬で苦い空気に変わり、七瀬は出て行こうとしていた足をマスターの前まで持って行った
「‥俺‥眠いんだけど」
「任務だよ」
「え~」
「お前はクレアの一員だろう?」
「ん~」
七瀬の地味な抵抗が続く中、山下が割り込む
「七瀬、七瀬!頑張ろうぜ」
無抵抗な七瀬の肩に腕を回し、肩を組む
マスターは笑顔で柔道場を後にした
肩に回された腕からスルリと抜け出し、七瀬も柔道場から出て行く
「ぽつーん‥」
空いた腕が寂しく空気を包む
仕方なく山下も柔道場から出て行った
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