貴女との日常

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 次の日の朝。  身体がだるくて目が覚めた。  まだ、外は暗かった。  上半身は裸だった。  ベッドから半身を出すと、冷たい風が身体を包んだ。  隣には誰もいなかった。  「…夢だった…?」  やっぱりそうか。  忙しい貴女が急に逢えるわけ無いもんね。  増してや、玄関で待ち伏せしてるなんて。  妄想が妄想で済まなくなったか。  服も着ないで…笑ってしまう。  でも、昨日貴女を強く抱いた温もりが残っている気がする。  これも気のせいか、なんて思いながら脱ぎ捨ててあったトレーナーを地肌に着た。  ベッドの下から卑猥な表紙の雑誌が顔を出していた。  「これって…」  卑猥な雑誌の表紙に落書きがしてあった。  『ばーか。ゆーきのばか』  油性ペンでそう、書いてあった。  夢じゃない。  枕元に置いてあった携帯が光っていた。  メールが来たという合図だ。  貴女からだった。  『おはよう』  いつもと同じ文面。  昨日のことがもし現実ならば、貴女が少しぐらい昨日のことに触れてくれても不思議ではない。  なのに、なぜ……。  やはり現実ではなかったのだろうか…。  よく見ると、下にも文章が続いていた。  慌ててスクロールさせた。  『昨日は突然訪ねちゃってごめんね。  そういえば、あの本…。  今度来たときにあったら、ただじゃおかないからね😡』  
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