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「思ったんですが、ボブ(仮)さんって仮名ですよね?それでギルドに登録出来るんでしょうか?」
「ホワイティ、こういうのは多分大丈夫だ、問題ない。」
……大体のチートモノは偽名で登録してる大丈夫だろ。
それよりもホワイティよ。
魔法と言うのは素晴らしいな。
あんなに辛かった肉体が嘘のようだ。
「さっきみたいにリリアって呼んでください。あ、着きました。ここがギルド『漆黒の迅』です。」
初めて闘った時は辛かったな~……双剣で行ったら近付けないし、相手のリーチ長いし……
まあそれは置いといて。
ホワイティを先に、俺はギルド『漆黒の迅』に足を踏み入れた。
中は普通の酒場のようだが、意外と明るい。
酒を飲んでいる奴、クエストについて話している奴、寝ている奴、様々いた。
受付は少し奥にあるので、歩く距離が若干あったのだったが、祺白を周囲に曝すには十分な距離だった。
好奇と不審の目が注がれているのを感じる。
「なんだよあの白いの?」
「棒でもないし……十字架みたいにも見える。」
「それよりもあいつの格好ヤバすぎじゃない?」
「シャツが真っ赤に染まってる、あれは血だろ。」
などなど。
強化された耳というのは中々使えるようだ……悪い意味で。
……それよりも着替えるの忘れてたな。
といっても着替える服がないんだけどね。
「あ、リリアちゃん。お帰り。後ろのその殺人したあとで返り血が一杯付いちゃった……ヤッホー!みたいな人はどちらさま?」
…………初対面で何言ってやがる。
この受付嬢は問題あるな。
「こんにちは、ギルドに登録したいのですが……」
俺の強靭な精神力で負の感情を顔に出さないように注意した。
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