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「まあそれはいいんだけど、それって何のためにあるのかわかるか?」
一応大きさとかを説明しておく。
もし氷帝がその時代の情報しかもっていなかったら大きさとか違ってくるかもしれないからな。
「ふむ……魔物の死骸もあった、と…………僕はその手の専門家ではないので詳しいことは言えませんけど……」
「言えないけど?」
氷帝は顎に手を当てる。
随分考え込んでいるような表情だな。
「恐らく『CZ』を形成するうえで掘られた土と、死んだ魔物の処理でしょうね。正確なことは全く言えませんが。」
俺も同じようなことを考えてたな。
てことは大体そんなようなことであってるという事か。
「魔物の共食いというのは昔学説でありましたが、魔物は魔力を所持していない。魔物は魔力を栄養としている以上、共食いと言うのは現実的ではありません。」
それはそうだな。
どうやっても共食いする意味がないな。
「でも全くないとは言い切れませんよ。」
「そうなのか?」
「はい。我々が脂肪を溜め込むように、魔物もある程度は魔力を蓄えることが出来るようです。」
それは初耳だ。
どうやって確かめたんだろうか。
「ですから、蓄えている魔物を食うという可能性は否定できません。ですが、あの量からしたら微々たる量だとは思えますが……」
氷帝は肩をすくめた。
俺は知らない情報だったから感心してしまった。
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