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[……名前希望ある?]
[ねえよ。お前のセンスに任せるぜ]
かなりの即答だな。
とりあえず俺は立ったままだったので、リーパーの隣に懺黒を踏まないようにして座る。
「で透さん、説明していただけますか?」
言い争いが終わったのか、リリアがまた口を開く。
あまり考える時間なかったが、とりあえずごまかす理由は思い付いた。
「コイツはアリスって言うんだ。俺の使い魔になるために来たらしい。あ、リディア、なんか言いたいかもしれないがまず話を聞いてくれ。」
リディアが口を開いたのを見て俺は止める。
なるべく横槍を入れられたくないから、今のうちに釘は刺した。
「ディオニューソスに負けて契約出来なかったが、奴が可哀相に思ったらしくてこいつを俺に送ったらしい。それで今その話を聞いている所にリリア達が来た。そういうわけだがなんかあるか?」
三人は閉口する。
理論的には成立しているし、それにディオニューソスとの戦闘は俺しか知らないから追求しようがないのだ。
[俺様は今度からアリスね。わかったぜ]
リーパー……いや、アリスが嬉しそうに足をパタパタ動かす。
名前を付けてもらえるのが嬉しいのかもしれない。
「アリスちゃん可愛い~っ!!」
リリアがアリスに飛びついて抱き着く。
アリスはいきなり抱き着かれたことに驚いて身を固くする。
「てめぇ!離せよっ!?」
口が男口調だったことに驚くリリアだが、あまり気にしないでアリスを抱きつづける。
[おい……コイツ離れるように言えよ…………]
[悪い、もう少しだから諦めてくれ……]
結局次に話し始めたのはランドで用件は明日の話だった。
今日使い魔召喚が中断になり、三人ともまだ契約していないので明日また行われるらしい。
なので明日も同じ場所で授業があるから持ち物はいらないそうだ。
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