A.神様は適当でした

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「ん?…………ここは?」 気が付いたら、そこは白い空間だった。 どこだよ、これ? 見渡す限り何もない。 前を向こうが上を見ようが下を眺めても全て白。 どういうことだ? 今着ている服はつい先程と同じく、ワイシャツに制服のズボンだ。 理解出来ない。 「眼は覚めた?」 !? は?今なんか女性の声が聞こえた……気がするんだが。 姿は全く見えない。 このカオスな状況だし、夢を見てるのか……あるいは、 「……声が聞こえるけど、姿が見えない。……幻聴?」 うん、そうだ。絶対に幻聴だ。 と思いたかったが、 「幻聴じゃないよ。君はトラックに撥ねられて死んじゃった。覚えてる?」 僕の耳は正常に働いているらしい。 「……そ、そういえば」 そうだった。 僕は猫を助けようとして、トラックの前に飛び出して…… 走馬灯を見たんだっけ。 どんなのかはあまり覚えてないな。 …………あれ? 僕は死んだはずだよな?
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