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西日が差し込む放課後の図書室。
もう4月だというのに日が傾きかけたこの場所は、まだ寒さが残っていた気がする。
竹下美優は、少しダルそうにドアを開けた。
。。。。。
修学旅行を来月に控え、教室では班ごとに別れ、話し合いをしていた。
「ねー。とりあえず班長は、勇人でいいとして。しおり係だれがする?」
この学校には不思議な係があって、何故か班ごとに1人しおり係というのがあった。
各クラスの代表者が放課後図書室に残り、他のクラスメイトと修学旅行のしおりを作るというもの。
当然、皆早く帰りたいし、誰も率先して引き受ける人なんか居なかった。
美優もその1人。
葛城凛子と放課後何処へ行こうかと話していた。
「あー!きまんねーよ。俺は取りあえず班長だから省いてお前等で早く決めろよな」
西村勇人が中々決まらない事にしびれを切らした。
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