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うざい。うるさい。
少女…神城(かみしろ)刹那は心のなかで毒づいた。
歩くたびに視線を感じる。私をチラチラ見ながら何か話している様子も窺える。
それが私にはたまらなく不愉快だった。
私は自分の顔が嫌いだった。この整った容姿のせいでいつも嫌なめにあってきたから。
この顔のせいでいつも一人だった。最初は友達も出来た。でも、いつも決まって
私といるといつも比べられる。自分に自信が持てなくなるから。って。だから、一緒には居たくない。って。そう言って
皆、離れていった。
何で先生は、大人は、皆、私ばかり誉めるの。私はそんなに偉くないのに。凄くないのに。
いつも、いつも、思っていた。
そのうち自分から進んで一人でいるようになった。皆、離れてくなら一人のほうが楽だと思ったから。誰かと居てもその子に迷惑がかかると思ったから。
そう言って逃げているだけだとは分かっていた。でも、友達が私から離れていくあの悲しさをもう味わいたくなかった。もう、二度と……
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