アリスの身体は俺が守る

2/2
前へ
/10ページ
次へ
恐怖でギュッと両目をつぶった瞬間、俺の体で泣きそうな顔をしたアリスの姿が横切った。 !!この体はアリスのものだ!なんとしても俺が守らなきゃ!!! 自分自身を奮い立たせ何とか扉を開く手段を捜すべく部屋の中を見渡した。 多数の拷問器具。壁に掛けてある斧。斧!あれなら扉を壊せるかもしれない!イヤ、壊せなきゃ困るんだ!! 全身の力を振り絞り目の前の男に頭突きをくらわせ一目散に斧を取った。何が何だかわからないくらいやみくもに斧を振り回しながら扉へと駆けると、 ガシャンッ!! 鎖を断ち切り必死に走った。途中重たい斧は捨てたが両手は鎖に繋がったままで走りにくい 後ろからは奴等が追ってくる 喉が血の味がする ………… 小高い崖でとうとう追い付かれてしまった。 「調子にのりやがってこのアマ!」「余計な事できねーように今ここで手足を切り落としてやる」ゾッとするような事を言う男を睨みつける。ここまで来て今更捕まるなんてごめんだ。崖の下は川。泳ぎは苦手じゃない、はずだ。と、ととと飛び込むんだオレっ!!! 足が竦んで下を見ると、川……の向こうにあいつの姿!! 「まことー!」 俺を捜してくれている。あいつの姿を見たら不安は無くなった。 「おーーーい!!」俺は一声あげると ざぶーーーーん!!!! 『まことっ!!』 薄れていく意識の中で聞こえてくるあいつの声 俺を包む優しくてたくましい腕、たす、かっ、、、た、、、、。 脱出編終了 各キャラのページにおこしくさだいm(__)m
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加