1996年4月8日

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日本の生命保険の加入率が世界最高であるのは、こういう人たちの寄与するところが大きいのだ。 「あれ、放火やったやろ。犯人は、分かったんかいな?」 「いいえ、まだです。でも、受取人が関与している可能性は少ないですから、支払いには問題ないとおもいますよ。」 「まったくなぁ………。面白半分に、人の家に放火するような奴は、みんな死刑にしたったらええんや」 葛西は呟いた。 ワイシャツの袖を捲って相撲取りのようなら太い腕をあらわにしている。 ときどきハンカチで額の汗を拭いていた。 身長も百七十五センチほどあるが、体重の方は百二十キロをゆうに越えている。 当然、発散する熱量も常人と比べて遥かに大きいのだろう。春先のしかも朝だというのに、ブルーのLLLサイズのワイシャツの背中や脇の下にはすでに紺色の染みができていた。
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