第一章

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まあそれからのことは言うまでもないだろう。 「大野!荷物持っていけ!!」 初めは優しい態度を取っていた渋谷は俺がこれといった抵抗をしないでいるのに付け込んで、要求は段々エスカレートしていった。 勿論、その仲間達も。 だから、俺に友達はできなかった。 俺に話しかければ、自分もパシりにされると思ったからだろう。 集団というものは恐ろしい。 1人では正常な判断ができる筈の奴も、「皆」がいるとまともな判断ができない。 恐らく、俺もその1人。 そしてそれは、仕方のないこと。
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