仕事は溜めるもんじゃない

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自室にて。 久しぶりに戻ってきた気がする。 くそっ、あの黒毛玉のせいで! ・・・思い出したら胃が。 ベッドにダイブしたい気持ちを抑えて、薬箱から胃薬を出し、台所に行って薬を飲む。 プピポー ふざけたチャイムの音がした。 普通はピンポンとかだろ。 って、そうじゃなくって。 この時間に来客か? 取り敢えず出るか。 ドアを開ければ、そこには時景 浪が土鍋を持って立っていた。 何故に? そう思ってる間に、浪は台所に行って鍋を温め始めた。 「お、おい、何して」 「疲れてるかと思ったので、お粥を作って来ました。あと、胃薬の追加分も」 お前はオカンか!? だとしたらかなり良いオカンだな。 ヒュッ・・・ カッ 「どっから出した、そのナイフ!」 「ポケットから」 いや、そうだろうけどさ、そうなんだけどさ!! 危ねーから!! 「取り敢えず席に着いて大人しくしててください」 「あ、あぁ・・・。てか、敬語・・・」 「あ、嫌でしたか?」 「前に言ったろ」 変わった奴だ。 「諦めて下さい」 却下したし。 自分が気に入った奴に対しては凄く優しい良いオカ・・・奴なんだけどな。 うん、やっぱ変わってる。 100ページ目がこんなんで良いのか? いや、もう諦めよう。 分かってた事だ。
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