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深夜。
目が覚めた。
もう一度寝ようと瞼を下ろすが、眠れない。
仕方ない、一度散歩でもするか。
・・・もしかしたら、アイツに会えるかも知れないし、な。
そう思ったら、自然と足取りが軽くなった。
一番人に知られていない中庭に向かう。
今日は月が綺麗だから、きっとアイツがいるはずだ。
中庭が見えてくる。
そして、そこに立つ人影も。
もう俺は走り出していた。
人影がこちらを向く。
そして、
「―――リュウ、久し振りだね」
彼女が声を掛けてきた。
俺は若干乱れた息で答える。
「あぁ。・・・久し振り、だな
狼騎(ロキ)」
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