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取り敢えず出たは良いものの、何処に行くかは考えて無かった。
周囲を見渡して、ふと上を見る。
・・・良いこと思い付いた。
俺は体育館の裏側に回り込むと、しっかり屈み込む。
そして、跳躍する。
一気に飛び乗れば音で気付かれるかもしれないので、天井の淵に手が掛かる程度の高さだ。
此処からなら、窓もない為誰かに登るところを見られる心配も無かったし、元久の仕掛けた隠しカメラの死角になるような場所を選んで通ったので、元久に見つかる事もない。
俺は取り敢えず体育館の屋根を静かに移動し、およそステージの上辺りまで来ると適当にゴミを(小箒で)掃って座る。
小箒は持参ですがなにか?
下からの鬼達の嫌に盛り上がった声を聞きながら、俺はゆっくり眠りに落ちたのだった。
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