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――浪side――
細かい振動が右腕から伝わる。
俺の腕時計には色々な仕掛けがあり、その中の一つに目覚まし時計代わりに使えるバイブレーション機能がある。
因みに俺は両利き。
だから腕時計は気分でどちらの腕に付けるかを決める。
・・・まぁ、それはどうでもいい。
とにかく俺はその振動で目を覚まし、下を覗けば鬼役の人がわらわらと戻って来ていた。
時間は丁度15:00。
『鬼ごっこ終了です!皆さん体育館に戻って下さい!繰り返します・・・』
放送入ったし、俺も鬼役が全員入ったら降りるか。
それにしても、誰にも邪魔されない昼寝は素晴らしいと思う。
耳栓も前より性能いいのに変えたし。
あ、最後の奴入った。
よし、降りるか。
で、体育館の入口の真上まで行って飛び降りた。
着地成功。ま、失敗することは無いが。
そして俺は、誰にも気付かれずに体育館へと入っていった。
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