気絶中の夢とその後

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ドアを開けると、そこには会長と銀虎が経っていた。 「・・・・・・」 閉めた。 あの二人が一緒にいる事が不思議だけど、まず部屋の場所を教えてない。 それよりもなんか開けた瞬間の二人の間に流れてた微妙な雰囲気に堪えられなかった。 プーピーポー チャイムがなった。 チャイムの音、変えよう。 いや、いっそ鳴らないようにした方がいいのか? 「無視すんな!」 やべ、忘れてた。 またドアを開ける。 「浪、大丈夫か?」 銀虎が抱き着いてきた。 如何せん、銀虎の方が俺より身長が高いから、すっぽり収まる感じになる。 いや、落ち着く感じなんだが、心配するなら直ぐに離れろ。 つーか、抱き着くな。 髪の触り心地は良いんだけどな。 「銀虎、離れろ」 「嫌だ」 「・・・・・・・・・」 無言で引っぱがす。 案外おとなしく離れた。 今度は、会長の方に向き直る。 「何か用か?」 「俺がわざわざ心配して来てやったんだ、感謝しろ」 「感謝は人に強要されてやるものでは無いし、会長が俺の心配する理由が分からねぇ」 「・・・喉、大丈夫か?」 「は?」 「お前が首絞めんの止める時に、お前の喉仏を思いっ切り突いた」 「何ともねぇし。つか、アンタが人の心配してると不気味だ」 「テメェ・・・」 「浪、これお見舞い」 会長との間に険悪な空気が流れる。 それを阻止したのは銀虎だった。 その手には購買で売ってる、一個十円のアレがあった。 取り敢えず受け取る。 「俺は用があるから帰る。何かあったら呼んで」 「ああ・・・」 銀虎は走り去って行った。 「会長、部屋入れ」 「命令系かよ」 そう言いながらも大人しく従う会長。 ・・・誰かを自分の部屋に入れたの初めてだな。 で、会長絶句。 「お前・・・どんな生活してんだ」 「あくまで此処にあるのは仕事道具です。まだまだ序の口ですよ」 因みに、リビングには基本、ナイフ系統がある。 自室には投擲系の武器。 もう一つの部屋には銃火器系の武器。 部屋の至る所に色々な仕事道具が仕舞ってある。 見える所、見えない所、本当に色々だ。
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