浪と元久が1ーAの理由

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――浪side―― 「暇だなぁ・・・。浪もそう思わないか?」 「思わねぇ」 「暑いと思わないか?」 「エアコンつけりゃあいいだろう」 「・・・何か、面白い話題ないか?」 「黙れイカ星人」 「酷い!!てか、イカ星人って何!?」 「自分で考えろ」 と、こんな感じで先程からくだらない会話を繰り返してる。 因みに此処は元久の部屋だ。 そして季節は夏。 外では蝉が鳴き、生徒や先生たちも夏服へと移行している。 ・・・俺以外は。 制服を脱ぐと、持ち運べる道具とかが減るからだ。 俺はこの学園に中学の時に編入してきた。 ついでに、元久も同じ。 その時から夏場でも上着着用。 最初は周囲からの視線が痛かったが、段々慣れてきたらしく、誰も気にしなくなったし、視線も無視していた。 発汗機能は多少は制御出来るから、汗をかく事に関して心配事は無い。 「暇過ぎてやる気でない」 「矛盾してねぇか?」 「わかってるんだけどさぁ・・・」 そこで俺はあることを思い出した。 「元久、暇なら勉強したらどうだ」 「・・・何でだ?」 「来週は期末テストだからだ」 「・・・・・・えぇえぇぇぇえぇっ!?」 「・・・忘れてただろ」 「この前中間テストやったばっかりな気がしてた!」 「だろうな」 お前はそういう奴だからな。
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