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俺が安堵の溜息をついた時、校舎の方から現れた、肩くらいの長さの銀髪の、眼鏡を掛けた、いかにもインテリです、って感じのイケメンが現れた。
・・・白い学ラン?一般生徒は普通に黒で、俺も黒い学ランなのに?
それよりも、このイケメン、どっかで見たことがあるような・・・。
一人悶々と考えてると、向こうから声をかけてきた。
「凄いですね。この門を飛び越えたのは君が初めてですよ」
「うわっ、何だよ・・・じゃなくて何ですか、おま・・・貴方!?てか、見てたのか・・・ですか!?」
ぼーっとしてたせいで、予想以上に近くにいたそいつの声に不覚にも驚いてしまった。
それに、普段から使い慣れてない敬語は大丈夫だったか?
そんな事よりも、門を飛び越えたところを見られた!?
「えぇ、それはもうバッチリとね、東郷 犀(トウゴウ サイ)君」
こいつエスパー!?そして敬語は大丈夫だったっぽい!ってか何で・・・、
「なっ・・・お、僕の名前、何で」
「知っているのか、ですか?私が君の案内役をたのまれたからですよ。
あぁ、そう言えば、自己紹介がまだでしたね。
私はこの学園の二年生で副会長の、呉河内 麟斗(クレゴウチ リント)です」
「あっ・・・先輩なのか・・・じゃなくて、なんですね。・・・あのさ、一ついいか・・・いいですか?」
生徒会で、先輩なんだ・・・。だけど、間違ってる事ははハッキリ言ってやらないとな!!
「何か?」
「その作り笑い、止めた方がいい・・・ですよ?」
一瞬、副会長の動きが止まった・・・気がした。
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