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「元久、席着け」
「あはは、ごめんね~」
興奮のあまり元久は席から立ち上がってしまったが、目立ちたくないから座らせる。
だって、黒い制服の中で俺らの白い制服は目立つ。
立たれれば尚更だ。
「あの転校生君、モテモテだねぇ」
「王道だな」
「あ、双子会計があのゲーム始めたよぉ」
「簡単に見分け付くのに、なんでやる必要があるんだ?」
「いや、まぁ、普通は分からないからねぇ?俺らや親衛隊の子はよ~く見てるから分かるんだし。そこはスルーしようよぉ」
「あんなの一目で分かる」
「・・・なーちゃんが特殊なだけだよぉ」
何だろうな。最近元久が大型犬に思えてくる。
「・・・百万歩譲ってそういう事にしておく」
「・・・そっか。お、転校生全部当てたみたいだよぉ?」
元久は若干興奮で顔が赤くなりはじめている。
「なら次は書記か?」
「みたいだねぇ。あ、会長だ」
「・・・・・・」
「キスこいっ!・・・アレ、耳打ち?」
そう、会長は転校生に耳打ちをしただけだった。
それでも周りからは非難轟々だが。
あー、そういやぁ会長って・・・
性格は俺様だけどノンケじゃねぇか!!
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