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「買うのを忘れた」
「いや、だから・・・え、何?」
「まだクッキーを作ってない。今月はチョコチップを入れようと思ったらなかったんだ」
「え・・・あ、あぁ!そっか、今月はまだだったのか」
「ああ」
「それならいくらでも・・・とは言えないけど、必要な分だけどうぞ」
俺らが話してるのは、今月が誕生日の親衛隊員に送るクッキーの事だ。
まぁ、作るものは俺の気分で変わるから、クッキーに限ったことじゃないが。
元久の許可を得たのでさっさと必要な分だけのチョコを貰う。
「あ」
「どうした?」
「お前の分の夕食と朝食、今から作るから台所借りるぞ」
「クッキー、今晩から作る気?」
「そうだが」
「・・・頑張って」
「和食、中華、洋食どれがいい」
「洋食」
それから暫く台所に篭って元久の食事を作ってから、俺は自室に戻った。
部屋を出るときに元久が『お母さん有難う』と言ってたから、取り敢えずナイフを投げてやった。
悲鳴が聞こえたのは気のせいだ。
疲れてるな、俺。
クッキー作ったらしっかり休むか。
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