4人が本棚に入れています
本棚に追加
私、高杉美音(たかすぎみおん・17歳)は部屋の中で叫んだ。
「どうしたの美音…?」
「……何でもない!!」
心配しているお母さんが部屋に入ってきたので思いっきり睨んで布団に潜った。
「…そぉ……。何かあったら言ってね?」
「……」
何かあったらじゃなくて何かあったのよ!!!…最低あの馬鹿!!!
私は現在進行形で彼氏の土方聖也(ひじかたせいや・23歳)にキレてます。
何故か?聞きたい?…実は……
-------…
「聖也、25日空いてる??」
「あぁ?…なんで?」
「べ、別に意味はないの!!!…ただ…聞いてみただけよ」
私も悪かったわよ?…こんな言い方したこと、反省してるし…でもね!…この後なんて言ったと思う!!?
「25日は仕事。年末まで休みないから。……で、何かあるのか25日?お前の誕生日か?」
「ふざけんなァァァァ!!!」
「美音ーっ!遊びに来たよぉぉ!」
あ、お姉ちゃん。
「どしたのそんなに叫んで?」
高杉詩音(たかすぎしおん・23歳)。私のお姉ちゃん。
「……お姉ちゃん、一つ聞いていい?」
「何何?相談?」
お姉ちゃんは私に近寄って来た。
「……聖也のこと」
「聖也がどうしたの?何、喧嘩した?」
…喧嘩って言うか…
「私が一方的に怒ってる…って言ったほうが正しいかな…」
「…あははっ。どうして怒ってるのよ?」
…だってさ、
「あいつ、クリスマス知らないのよ。」
「えっ」
さすがのお姉ちゃんも目を丸くしていた。
「ありえないでしょ?…誘ったら年末まで仕事だーって言うし…」
「あー……そーなの?…」
お姉ちゃんは頭をかいて目を逸らした。
「…それさ………いや、なんでもないやっ」
「?…そぉ?」
私は気になったが、聞かなかったことにした。
最初のコメントを投稿しよう!