知らないの?

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走って1時間。やっと着いた。 「はぁ…はぁ…」 少し着込んできたから寒くはない。むしろ暑いぐらいだ。 「……まだ出て来ないかなぁ…」 ビルにくっついてある時計を見ると4時38分を指していた。 「……5時ぐらいかな?」 私はビルの近くのベンチに座り聖也が出てくるのを待った。 -------… 「……寒っ…」 全く出て来ないんですけど。 私は時計を見た。……7時とか…。 「…頭痛くなってきた…」 多分走ったときに汗をかいたのだろう。 今になったらもう寒くて限界。 プルルルル…プルルルル… 「…やば…お父さんだし…」 ピッ… 「もしもし…」 「美音、今何処にいる。」 めっちゃ怒ってるし… 「……何処か。」 「惚けるな。言え、何処だ」 ……無理。 ブチッ……プー…プー…プー… 私はお構い無しに電話を切った。 「……よし…」 私はまた同じ体勢に戻った。
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