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顔を洗い、備え付けの鏡に映った自分の顔を改めて見る。
目に少しかかるぐらいの長さの黒髪。平均的で、特に特徴もない少し中性的な顔。死んで腐った魚のような目。
いつもと同じでイケメンでもブサイクでもない。どうせならどっちかであって欲しかった。
「悠太ー!ご飯できたよ!」
兄貴の声で、深いのか深くないのか分からない思考の海から戻ってきた。
顔をふき、リビングに向かう。
リビングのテーブルには純和風な朝食が並べられていて、兄貴はもう座って待っていた。
すぐに俺も自分のイスに座り、謝罪の意味を込めて兄貴に手を合わせる。
兄貴は微笑み、
「じゃ、いただきます」
俺もそれに合わせて手を合わせて、食べ始める。美味い。
食べ終わり、手を合わせて食器を下げて、歯を磨き、カバンを持って家を出る。
後ろから兄貴のいってらっしゃいという声がしたが、それに手を上げるだけで応え、家を出た。
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