『プロローグ』

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「おはよう!悠太、一緒に行こ!」 女だったら確実に落ちるだろうとびきりの笑顔を向けながら柳が誘ってくる。周りの女達は顔を赤くしてる。 ……が、俺は スタスタスタスタスタスタ ガン無視。 1学期からずっと続いているこのやり取り。いいかげん学習してほしい。 いつもだったら勝手に横に並んでくるのだが、今日は違った。 「おい、ちょっと待てよ」 肩を捕まれて無理矢理振り向かされると、そこにいたのは元ヤンの鈴原。しかもかなり怒っているようだ。 「今までは煉夜がいいって言うから黙っていたけど、もう我慢できないから言わせてもらう」 「お前、なんで煉夜のことを無視するんだ?」 疑問系だが、肩に置かれた手にはすごい力が入っていて、ふざけた回答を許さないと言っている。
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