悪魔の手紙

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「ヤマシタエリカさん、どうしますか?」 ナナセの声に私は何も答えれないでいる。 もぅ…どうなってもいいよ…。 「クスッ…。」 ナナセがまた、笑っている。 「私の中では…ヤマシタエリカ、あんたが優勝候補だよ!」 優勝…候補? ナナセの口調がいきなり変わった。 何をいいだすんだろう…。 「なんで優勝候補なんだよ。」 「ササノのほうが有利だろ。」 みんながナナセに向かって叫んでいる。 昨日とは全然違う…みんなの声がこわいよ…。 「ゲームに参加してほしいから、優勝候補とかいってるんじゃない?」 レイさん…。 やっぱり1番怖い…。 「キャハハハハ!!」 ナナセがまたあの高い声で笑い出した。 何がおかしいの? 「ヤマシタエリカ。その子はね、このゲームに参加する前に一人、人を殺しているんだよ!!」 「しかも親友をね!!殺してるの!!優勝候補間違いなしでしょう?」 ナナセの声が響き渡る…私が? 人を?殺した…? みんなが私を見てる 睨んでいる… みんなが…みんなが…。 痛い痛い痛い。 頭が痛い!! 右足に痛みが走る。 右足のこの…手形のような痣…。 これは…?? 目の前が真っ暗になっていく。 ナナセの笑い声に交じって聞こえる…あの声。 サァ ヒトツニナロウ
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