除雪された雪のように

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部活紹介は新鮮で中々楽しかった。 半分は同じ小学校出身なので知った顔が沢山いた。 それが終わり帰宅しようとすると、校門の広場で3年生の男女が楽しそうにハシャいでいた。 凄く大人っぽく見え、女の人は綺麗に思えた。 みんな派手で茶髪にしたりピアスを開けたりしていた。 その中に少年野球が一緒だった唐橋くんがいた。唐橋くんをしばらく見ていると下駄箱の方から背の高い女の人がやってきた。 僕は何故かその人から目を離せなくなった。 細身で背が高く色白で清潔感があった。 服装はみんなと同じようにスカートは短くカッターシャツのボタンは2つ外している。そこから細いネックレスが見えた。髪は黒髪で胸ぐらいまであり艶々している。 1人だけ茶色の皮の平べったい靴(ローファー)を履いている。 靴下は当然ルーズソックスだった。その当時全校生徒の98%がルーズソックスを履いていた。 顔立ちはくっきりしていて中学生とは思えないぐらい大人っぽい顔をしていた。大きな目は少しタレ目で笑うとえくぼが出来るのを見た。 僕はその一瞬で彼女に恋をしてしまった。 しかし見かける事もないし名前すら知らない。 夏休みに入る前に三年生が書いた将来の夢みたいな作文が全学年に配られた。 三年生全員の作文があり、僕は何故知ったかわからないけど彼女を「宮崎」さんだと思っていた。 ほんとうに何故だかわからないけど作文を読んで確信して宮崎さんだとわかっていた。 三年生には宮崎さんは2人いて僕の予想だと彼女は「宮崎美咲」だと思った。彼女にぴったりの名前だと思ったし、可愛いらしい字で書かれた作文は、意外にもびっちり書いてあった。 内容は中学校は楽しくてしかたないという感じ高校に行った時にやりたい事を主に書いていた。 最後のには将来美容師になりたいと書いてあった。
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