ごく普通。

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「お兄ちゃんは相変わらずだね」 「勇大、準備は終わった?」 「うん!」 次に入って来たのは次男・勇大(ユウダイ・小一)。 男の子らしい名前にしたのだけれど……未だに女の子に間違われてしまう程の、パッチリおめめとキュートなドーリーフェイスの持ち主。 そして末恐ろしい事に、既に彼は、それを武器として扱う術を身に付けてしまっている。 上目遣いで見上げれば、小六以上無制限の乙女が……萌える。 ……これ、先に言ってしまえば若干旦那の遺伝子が関わってるわよね。 「じゃ、行ってくるね?ママ」 首を傾げそう言った勇大の手には、クリスマスにサンタさんに貰った、うさちゃんのぬいぐるみが抱かれていた。 「あのね、勇大。ぬいぐるみは学校には持って行けないのよ?」 「え~っ。持って行った方が絶対可愛いのに~!」 ボ ク が。 「……」 実際勇大が口にはしなかったものの、そう聞こえてしまい、思わず絶句した。
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