無様な茶番劇

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それからも自分の友人関係は良い傾向に傾かなくて、私の人嫌いはますます酷くなっていった。 そして小学3年生に上がったとき、自分はクラスの男子から覚えのない理由で虐めに合った。 これがおそらく俺の生まれた理由だろうと思う。 男子の虐めはまさに幼稚そのものと言ってもいいだろう。 御気に入りだった筆箱を滅茶苦茶になるまで壊され、ゴミ箱に捨てられたりした。酷い時は給食を態と落とされ、それを一人で片付けさせられたこともあった。 クラスでは虐められるのを恐た女子が教室の隅で固まり、虐められる自分の姿を好奇心の目で見ていた。 虐めは日々エスカレートしていき、ついに隠れたところで暴力を振るわられるようになった。 トイレに押し込まれ、体を蹴られた。 馬鹿なりに考えたのだろうか、大事にならないように顔だけは何もしてこなかった。 先生に言い付けたらもっと酷いことをするぞと、脅された。 私は怯えていた。 丸まり、がたがたと震えながら涙を流しながら必死に終わるのを待っていた。 そこで俺が生まれたのだろうか。 弱い私を守るために生まれた、まだ弱い俺が。 虐めはこの後、小学校を卒業して中学校を卒業するまで、ずっと続いた。
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