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「ねぇルーク、すべての人にあなたの様な使いが来るの?」
「そうだよ。神はすべからく平等だから」
「じゃぁ、おばあちゃんが死んだ時も使いが来ていたの?」
「来ていただろうね」
「おばあちゃんの最後の願いは何だったのかしら」
「さぁ、僕は君のおばあちゃんの担当ではなかったし、他の"告命宮”の仲間ともそういう話はしないからね」
「"告命宮”?」
「僕の様な最後の使者がいる部署さ」
「部署って・・・何だか意外。天の国はもっとこう、神秘的だと思っていたわ」
「どうなんだろうね。でも君が思っている以上に、上の世界は組織的なんだよ」
「そうなの」
それきりフィオナは口を閉ざし、辺りは星の瞬きと風の音だけになった。
今にして思えば、フィオナは怯えていたのだと思う。
自分の死を僕という実際に目に出来るものを通して認識してしまい、上手く自分の気持ちに折り合いをつけられずにいたんじゃないか、って・・・・・
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